先日、Best Teacher
の英会話レッスンで、時事ニュースについて英作文を書きました。
テーマは「時事ネタのニュースについて話してみよう」。
私が選んだのは、Anthropicが開発した最新LLMに関するニュースです。
高いサイバー攻撃能力を持つ可能性があるため非公開にされた、という内容でした。
そのニュースについて英文を書き、添削してもらい、その内容をもとに英会話レッスンを受けました。
そこで直されたのが、次のような表現です。
- Its capability of cybersecurity is very high.
- Its cybersecurity capability is very high.
(和訳)サイバーセキュリティ能力がとても高い。
- Its capability of penetration is also very high.
- Its penetration capability is also very high.
(和訳)侵入能力もとても高い。
“of” が消えて、名詞が前に来ていました。
「あ、そうか」と思いました。
日本語では「サイバーセキュリティの能力」「侵入の能力」と考えるので、つい “of” を使いたくなります。
でも英語では、日本語の「〜の」をそのまま “of” にすれば自然になる、とは限らないようです。
- 英語で「〜の能力」「〜のリスク」と書くとき、つい “of” を使ってしまう方
- 添削で直されても、なぜなのか腹落ちしていない方
- 日本語っぽい英語から、少しずつ自然な英語に近づけたい方
1|日本語の「〜の」は英語の “of” ではない
日本語では、ついこう考えたくなります。
サイバーセキュリティの能力 = capability of cybersecurity
日本語の「〜の」を、そのまま “of” に置き換える発想です。
一見すると、自然に見えます。
「AのB」だから “B of A” にすればよさそうに思えるからです。
でも英語では、ここでは “capability of cybersecurity” よりも、“cybersecurity capability” の方が自然です。
なぜなら、これは「サイバーセキュリティに属する能力」というより、「サイバーセキュリティという種類の能力」を表しているからです。
英語では、このように名詞を前に置いて、後ろの名詞を説明する形がよく使われます。
cybersecurity capability = サイバーセキュリティ能力
前に置かれた “cybersecurity” が、後ろの “capability” を「どんな種類の能力か」と説明しています。
つまり、
日本語の「〜の」を見たときに、すぐ “of” に置き換えるのではなく、
「これは種類を表しているのか?」
「それとも所有や一部を表しているのか?」
と考えると、より英語らしい表現を選びやすくなります。
2|名詞を前に置くのは英語の基本パターン
英語では、「名詞+名詞」の形で、前の名詞が後ろの名詞を説明することがよくあります。
これを「複合名詞(compound noun)」と呼びます。
日本語では「〜の○○」と表すものが、英語では “〜 ○○” のように、名詞をそのまま前に置く形になるイメージです。
| 日本語 | “of” で直訳 | 英語の自然な形 |
|---|---|---|
| セキュリティカメラ | camera of security | security camera |
| リスク管理 | management of risk | risk management |
| データアナリスト | analyst of data | data analyst |
| サイバーセキュリティ能力 | capability of cybersecurity | cybersecurity capability |
| 侵入能力 | capability of penetration | penetration capability |
ここで大事なのは、前に置かれた名詞が「どんな種類のものか」を説明していることです。
security camera なら、中心になる名詞は camera。
その前にある security が、「どんな種類のカメラか」を説明しています。
cybersecurity capability も同じです。
中心になる名詞は capability。
その前にある cybersecurity が、「どんな種類の能力か」を説明しています。
こうして並べてみると、”of” を使った形の方が不自然に見えてきますね。
どれも「○○に属する××」というより、「○○という種類の××」を表しているからです。
3|”of” が必要な場面との違い
では “of” はいつ使うのかについても整理してみました。
ここで大事なのは、“of” は単なる「〜の」ではなく、
「何かに属している」「何かの一部である」「ある性質や状態と結びついている」
といった関係を表すときに使われやすい、ということです。
大きく分けると、たとえば次の3つの場面があります。
所有・帰属
何かが、あるものに属していることを表すときに of が使われます。
- the end of the day
(和訳)その日の終わり
ここでは、「終わり」が day に属しているという関係です。
数量・一部
全体の中から一部を取り出すときにも of が使われます。
- a cup of water
(和訳)一杯の水 - a piece of information
(和訳)1つの情報
この場合、water や information という全体・中身があり、 そこから「1杯」「1つ」を取り出しているイメージです。
抽象的な関係
感情・状態・性質などが、何と結びついているのかを表すときにも of が使われます。
- a sense of urgency
(和訳)切迫感 - a lack of confidence
(和訳)自信の欠如
“urgency” や “confidence” は、目に見えるものではありません。 でも、「何についての感覚なのか」「何が欠けているのか」という関係を “of” でつないでいます。
整理すると、
「○○という種類の××」を表したいなら、名詞を前に置く形が自然になりやすい。
一方で、
「○○に属している」
「○○の一部を取り出している」
「○○と抽象的につながっている」
という関係を表したいなら、“of” が合いやすい。
今回の “cybersecurity capability” は、
「サイバーセキュリティに属する能力」というより、
「サイバーセキュリティという種類の能力」を表しています。
だから “capability of cybersecurity” よりも、“cybersecurity capability” の方が自然な表現になります。
4|「書く→直される→なぜ?」を繰り返すサービス
今回の気づきは、自分で英文を書いて、添削で直されたことがきっかけでした。
筆者はBest Teacher
で英語を勉強しています。
Best Teacher
は、英文ライティング・添削・英会話を通じて、総合的な英語力を伸ばせるオンライン英語学習サービスです。
自分で英文を書き、ネイティブ講師に添削してもらい、その添削内容をもとに英会話レッスンを受ける、という流れになっています。
この流れのよいところは、自分では気づかなかった英語のクセに気づけることです。
今回の “capability of cybersecurity” もそうでした。
意味は通じるかもしれません。
でも、英語としては少し不自然。
添削で直された表現を見て、
「なぜこう直されたのか?」
と考えることで、次に同じような英文を書くときに迷いにくくなります。
今回の記事も、添削で気づいたことをあとから整理し直したものです。
まとめ
日本語の「〜の」をそのまま “of” に置き換えると、英語としては不自然になることがあります。
「○○という種類の××」を表したいときは、名詞を前に置く形が自然になりやすいです。
security camera、risk management、cybersecurity capability。
どれも同じ発想です。
一方で、“of” が自然なのは、所有・数量・一部・抽象的な関係を表すときです。
日本語の「〜の」を見たときに、すぐ “of” にせず、
「種類を表しているのか」
「所有・一部・関係を表しているのか」
を考えてみる。
それだけで、英語らしい表現を選びやすくなるはずです。

